個性的小規模大学連携による地域活性型 E-quality 仮想的大学の創生 (文部科学省「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」による連携取組)

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地域学終了!(第7回~10回まとめ)

2010/08/24

第7回 「山口の経済と産業」 宗近 孝憲先生 (山口経済研究所 調査研究部長)

宗近先生の講義では、山口県の特徴的な産業である製造業に着目され、近代以降の産業発展の推移から現在の山口県の産業の姿を見据え、山口県における製造業の特異性を示していただきました。日本経済の動向とは必ずしも一致しない山口県の経済の変遷や、雇用を生みにくい「素材型産業」という特徴を課題とし、今後の山口県の産業発展にかかわるご提案をいただきました。


第8回 「山口の政治」 井竿 富雄先生 (山口県立大学 教授)

井竿先生は山口の政治を考えるにあたって「何かを維持するためにラディカルに変えていく」という“保守性”の一見矛盾しているようにも思える枠組みを提示され、明治維新の志士たちの活躍から我々が生きる現在の山口の政治に至るまでの歴史的な動向を、非常にわかりやすく解きほぐしてくださいました。


第9回 「山口の文化」 加藤 禎行先生 (山口県立大学 講師)

加藤先生からは、「山口県の作家」が明治・大正期に少なく、昭和になってから増えてくるという事実に焦点をあて、いくつかの視点から近代文学と近代政治との関係を示してくださいました。その一方で、「山口の作家」である嘉村磯多を取り上げ、日本の近代文学史の位置づけとは異なる、新しい評価軸を持って解釈され、地域と文学と関係について示唆的なご指摘をいただきました。


第10回 「宮本常一と地域-郷土大学の活動から-」 新山 玄雄先生 (郷土大学 企画部長)

民俗学者宮本常一が設立に携わった周防大島の郷土大学で、長年にわたり企画部長を務めていらっしゃる新山先生から、その貴重な経験をもとにお話をいただいた。宮本氏と渋沢敬三氏との出会いや、全国津々浦々を自らの足で歩き多くの地域の記録を残したその生涯をご紹介いただく中で、地域に対する思い、学問に対する思い、これらの思いが結実した郷土大学の活動などについて学ばせていただきました。



二井知事の講義(詳細はこちら)を最後に全11回の講義をすべて好評のうちに終了することができました。山口県という一地域を地理、歴史、経済、政治、文学などなど、非常に多様な領域から多角的に見ていくことで、様々な課題が浮かび上がるだけでなく、なにか一貫した山口の風土とも呼ぶべき素地が見えたような気がします。何気なく生活しているこの山口の風景を、このように幾重にも重なり厚みを持った風景へと変容させてくれるのは、この地域学の魅力とも言えるでしょう。

受講生たちは、以上の講義を土台として実際に山口をめぐるフィールドワークに出かけます。フィールドワークの報告は、また後日をお楽しみに!

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